アンドリュー・ワイエスは、写真では表せない情緒を加えて描きました。この作品はウィキペディアにも掲載されているメイン州のサザンアイランド灯台（霧笛）と錨が描かれています。実はこのサザンアイランド灯台（四角錐の塔の鐘）の所有者は、ワイエス自身（現在は息子）であり、アメリカ国家歴史登録財（番号87002026：日本の重要文化財に相当）に登録されいる由緒ある灯台で、海にあるはずの大きな錨が陸にあり奥に見える海が波を立てて走る景色は、魚が産卵のために海から河を遡る豊饒とした海（sea running）を描いています。まさにアメリカの歴史を建造物と自然の対比によって表現している風景画です。 【作品】sea running 【作者】アンドリュー・ワイエス 【製作年】1981年製作 【技法】コロタイプ 【画寸】28cm×36cm 【額寸】49cm×55cm（中判） 【エディション】134/300 【コンディション】良好 【サイン】ワイエス直筆鉛筆サイン 【真偽】真作保証 【海外相場】98万円 【備考】送料無料 祖父（昭和天皇と同年代）がシート状態で所有していた作品を5万円かけて新しく額装しました。20世紀を代表（写真3は代表作）するリアリズムのアンドリュー・ワイエスの「シー・ランニング」です。この作品は写実的に見せるためコロタイプという非常に手間のかかる方法で作成されており現在ではコロタイプはコスト的に割にあわないので、作成されていません。また、日本にあるワイエスの作品の中でも、非常に珍しい作品です。海外の画廊では98万円（6800ドル）くらいで売られています。限定300枚で制作され、直筆サインとエディション番号が付けられています。質問がありましたらコメント欄よりお願い致します。 ●アンドリュー・ワイエス 1917年7月12日 - 2009年1月6日は、アメリカ・リアリズムの代表的画家であり、戦前から戦後にかけてのアメリカ東部の田舎に生きる人々や景色を水彩、テンペラ、などで詩情豊かに描いた。落ち着いた色調で丁寧に絵の具を重ねた写実的な画風で知られ、彼の確かなデッサン力とテクニックは20世紀美術の写実表現の系譜に大きな位置を占めている。アメリカの巨匠の1人。