「にじのきらめき」は、近年注目されている水稲の品種の一つで、特に高温耐性に優れており、温暖化対応の品種として期待されています。以下にその特長と栽培上の注意点をまとめます。 ⸻ 【にじのきらめきの種子の特長】 1.高温耐性に優れる 　→ 登熟期の高温でも白未熟粒の発生が少なく、高温障害に強いのが最大の特長です。 2.中～中生品種 　→ 出穂期や収穫時期はコシヒカリと同等か、やや早い地域もあり、作業分散に役立ちます。 3.良食味 　→ 味・香り・粘りのバランスが良く、コシヒカリ並みの食味とされており、業務用・家庭用ともに人気です。 4.安定した収量性 　→ 高温下でも安定した登熟と収量を維持でき、収穫量が安定しやすいです。 ⸻ 【栽培上の注意点】 1.過剰施肥に注意 　→ 高温耐性があるとはいえ、窒素過多は白未熟粒の原因になることがあるため、適正な施肥設計が重要です。 2.やや倒伏しやすい 　→ 穂数型の品種で草丈もやや長くなる傾向があるため、元肥の調整や穂肥の管理が倒伏防止につながります。 3.病害虫への注意 　→ 耐病性は標準～やや弱めで、特にいもち病には注意が必要。定期的な観察と予防的防除が推奨されます。 4.適期収穫がカギ 　→ 登熟が早い場合があり、収穫適期を逃すと品質が落ちやすいため、穂色・籾の色・水分をこまめに確認することが大切です。 5.地域によって導入状況が異なる 　→ 北陸・関東・東海・九州など、比較的温暖な地域での導入が進んでいますが、寒冷地では適応性の確認が必要です。